おかんに学ぶ
皆さまこんにちは。
自分の母を在宅介護しています、まーもです。
ある日突然(倒れる時はたいがい突然w)「おかんが倒れた!」と連絡が入り、仕事中にグダグダになったのを覚えています。
そこからが怒涛の数か月で、何が何だかわからないうちに入院、転院、退院となりました。
今回は退院の時のお話です。
当時私は、日産のキャラバンに乗っていました。バイクを積むことができるように、貨物車です。なので、おかんが車いすに乗った状態でそのまま車に乗せられると考えていました。
ラダーといって、アルミの板を2枚、荷台にもたれかけて乗せこめるように準備しました。乗せた車いすを固定するように、固定用の紐も準備。
自分の中では、これでバッチリ!ぐらいに思って、おかんを迎えに行きました。
病院から出て、駐車場で車に乗せようとして準備を始めたら・・・
おかんがしきりに首を横に振ります。
乗りたがらないのです。
は?
家に帰るんやろ?何してんねん!
と、言いたくなる気持ちを抑え、失語症のおかんが何を言おうとしているのか、
必死で考えました。
駐車場でにらめっこして数分。
!
分かりました。
車いすのまま車に乗るのを嫌がったのです。
車には、座席がついています(当たり前w)
おかんは、自分が歩けないのに、車いすユーザーなのに、
座席に乗ると言うのです。
私は介護業界で働いていて、車いすユーザーの方はそのままリフト車などで移動すると思い込んでいたのです。
でも、車に乗るときに座席に乗るのは当たり前です。介護業界あるあるかもしれませんが、「人として」というより「車いすユーザー」としておかんを見ていたことに気づかされました。
こんな当たり前のこと、わかっていなかったとは・・・
そう、車いすは移動のための「道具」で、椅子ではないんです。
大事なことを教えてくれたおかん。
ありがとう♪
こうやって、おかんに学ぶ日々が始まったのでした。
では、また。
オムツの話
皆さん、こんにちは。
自分の母を在宅介護して12年目になります、まーもです。
在宅介護と言えば、「下の世話」は介護の中でも大変なこととしてとらえられることが多いです。自分でトイレに行けないから連れていく、おしっこやうんこの感覚がわからなくなってしまったからオムツを使う、トイレまでは行けるけれどズボンの上げ下げができない、など個人差が出ますので介助方法もさまざまです。
うちの母は、はじめはオムツと尿取りパッドの併用でした。
入院しているときにそうだったからという単純な理由で、退院してきたときにはテープ式のオムツと、尿取りパッドをたくさん買いました。
寝たきりだったのと、尿意(おしっこの感覚)があいまいだったので、その組み合わせでいいと思っていました。
実際に介護を始めてから、失敗を重ねて色々な事に気づきます。
オムツに関しても、あて方ひとつで漏れたりもする。やっているうちに上手になりますが、根本的に選択したオムツが本当に本人に合っているか?ということも大切です。
大き目のしっかり吸収してくれるものだったら大丈夫と考えて、少し大きめのものを使うと、太ももの付け根のところにスキマができやすいです。
少し尿意がわかるようになってきて、「おしっこが出たからパッドを替えてほしい」と訴えることができるようになり、排泄のリズムができてきました。そうするとパッドもオムツもそんなに大きなものではなくてもよくなってきました。
1回排尿があったらすぐに交換できるのであれば、長時間用のものでなくてもすみます。そうしてオムツからリハビリパンツに移行できました。
私が持っていたイメージでは、オムツにしろリハビリパンツにしろ、通気性が悪くてムレる、ごわごわして気持ちが悪い、というのがデメリットだと思っていました。
なので、少しでも快適に過ごせるようにとパッケージを見て探しました。
それがこの薄型の物でした。
さっそく使ってみると、どうも漏れが多いんです。何で漏れるのか、考えました。
すると、使っているパッドとの相性が悪いことがわかりました。
このリハビリパンツが悪いわけではありません。
オムツ選びの難しさは、パンツとパッドの相性だと思います。
薄型のパンツに対し、吸収量の多い分厚いパッドを合わせていたのです。パンツが薄型でも、パッドが分厚ければ通気性悪いじゃん!というツッコミは勘弁してください。
何が良くて何が悪いか、この時は必死だったんです。
そうして、経験を積んで組み合わせの重要性に気づくことができました。
やっぱり、使ってみないとわかりませんね。
今は、長時間安心のしっかりしたリハビリパンツと、尿量が多くてもしっかり吸収してくれる大きなパッド、中くらいの吸収量の物を使い分けています。
パッドについては、改めて整理しようと思います。
では、また。
おかんが倒れた!!
皆さまこんにちは。
在宅介護12年のまーもです。
3月にショッキングな出来事があったばかりなのに、4月にまさか自分の親が倒れるなんて・・・まったく頭になかった出来事でした。
いわゆる正常性バイアスってやつですね。
でも、現実に起こってしまったのです。これで私の人生が一変しました。
一報をもらってからは、無我夢中でした。職場には無理を言って休みを取り、病院に駆けつけ、眠ったようにじっと動かない母を見て、涙がこぼれそうになりました。いつも元気で一生懸命仕事していた母がです。
眼を閉じたまま、動きもせず、意識が戻ってこなくて、もうこのまま死んじゃうんじゃないかと怖かったです。
急性膵炎を併発し、しばらく絶食で点滴だけで命をつないでいました。
日に日にやせていく母を見て、ほんとに心がざわつく日々でした。
発見が遅かったために脳へのダメージがとても大きく、画像を見せてもらったときは正直「これで生きていられるの?」と思うぐらい広範囲にわたってやられていました。
いつまでたっても意識が戻らず、目を開けてくれない。
声をかけても、体をゆすっても、反応がない。
主治医の先生からも覚悟はしておいてくださいと。
正直、そんなことを言われても・・・覚悟なんてどうやったらできるのか、何をどうすればこの気持ちが落ち着くのかすらわからない中で、ほんとに心がぐちゃぐちゃになってて冷静ではいられませんでした。
数週間が経ち、少しずつ母に変化が見られるようになりました。わずかに反応が見られるようになったのです。それに伴って、膵炎が少し落ち着いたので絶食から鼻腔栄養にするとのことで、説明がありました。
意識がない状態で口から食べられないので、鼻から胃までチューブを入れて液体の栄養剤を注入するというのです。
まぁ、口から食べられないのだから栄養摂取するには仕方がないのですが、「気持ち悪いだろうなぁ」と。
でも、峠を越えて状態が落ち着いたことは、ほんとによかった。
このあと、とっても大変なことが待ち受けていたのですが、それはまた続きを書きます。
では、また。
面倒くさいけど・・・
皆さまこんにちは。
自分の母を在宅介護しています、まーもです。
今日は、「食」について考えました。
うちの母は食べ物に関して基本的に文句を言わずに、出されたものを食べてくれます。
昔元気だったころ、調理師免許を取って宿坊の台所で働いていた経験があります。
ちなみに宿坊というのは、宿泊できるお寺のことで、旅館のように利用することができます。
母はそこで働いていて、お寺に泊まるお客様に提供する料理を作っていたのです。
ということは、もちろん自分も舌が肥えていて、あまり美味しくないものは口にしない質でした。
母が作った料理で大きくなった私の舌が、母の好みに合わないわけがないので特に意識しているわけではありませんが、食べ物の「形態」が厄介な問題です。
一口大にしてあげないと、箸でつかんで口で嚙み切るという行為が難しい。
唐揚げやフライなどは衣が硬いと咀嚼しにくい。
麺類は「すする」ことが難しい。
味よりも形態に気を遣いますね。
外出する時には、マイ箸とマイスプーンを持っていきます。
ほとんどのお店では、スプーンを貸してもらえますが大きいものだったり、小さすぎたりして「ちょうどいい」のがない場合には困るのです。
箸については、介護箸なんてまずどこのお店にも置いていません。
なので、こんな介護箸を色々買って、試してみました。
色々なものを探すのは楽しく、「へぇ~こんなんあるんやなぁ・・・」なんて、感心したものです。
右片麻痺の母にとって、左手でご飯を食べるというのは利き手じゃないほうなので難しいと思います。いわゆる「利き手交換」は、はじめのうちなかなかうまくできなくて、本人はもちろん見ている方も忍耐が必要でした。
私がちょっと気になっているのが、これ。
ご飯の用意って、面倒だけど・・・
母がいるからできる!
たぶん、私一人だと「食」がいい加減になるのは目に見えてる。
時々コンビニ弁当とか、ファーストフードとか、店屋物とか、手を抜くけど、やっぱり食べることって大事だからね。
食べさせてもらうより、自分で、自分のペースで食べられる方がいいと思います。
母が一口食べて見せる、「美味しい!」の笑顔を楽しみに、毎日ご飯の用意しています。
今はまだ自分で食べて、飲み込みも問題なくできるけどそのうち段々とできなくなってくるかと思います。その時に備えて、フードプロセッサーやミキサーなんかも買わないといけないのかなぁ、なんて思っていますが、最近ではスーパーやドラッグストアでもミキサー食が市販されているので、そっちの方が手軽かな・・・と思います。
では、また。
ずっと欲しかった「バスローブ」
皆さまこんにちは。
自分の母を在宅介護しています、まーもです。
今回のブログでは、タイトルにもあるようにバスローブをご紹介したいと思います。
ハッキリ言って、在宅介護の必需品ではないです。
実際のところ、私も去年購入するまでは、バスローブなんてなくても在宅介護していました。
うちの場合、母の入浴介助の方法が「一緒にフロに入る」という形で、浴室の準備をしてから私が先に裸になり、続いて母を裸にして、一緒に入るようにしています。
洗い場にシャワーチェアーを置いているので、そこに腰かけてもらってからお風呂タイムです。
①母の頭を洗う
②母の身体を洗う
③母を湯船につける
④自分の頭を洗う
⑤自分の身体を洗う
⑥自分が湯船につかる
⑦母と一緒に湯船から出る
⑧母の身体を拭いて、服を着せる
⑨自分の身体を拭いて、服を着る
ざっくりいうとこんな感じ。
それまでは湯船から出てバスタオルを肩から羽織って、母のことをしていたのですがどうも冬場は寒くて、湯冷めしていました。
せっかく一緒に入ってあったまって出てきても、自分が服を着る頃にはすっかり体が冷えているから、すごく残念な気持ち。
これを解消できたのが、バスローブだったのです。
自分が浴室から脱衣所に出て、さっと羽織るだけで湯冷めしなくてあったかいまま介助ができます。
これは、買ってよかったものの一つです!
寒い時期にはホントに重宝します。
自宅でお風呂の介助って、結構大変そうに思われるんだけど、慣れちゃえばできます。
広さや浴槽の形などによって、できるできないはあるから一概には言えないかもしれないけど。
介護される方のレベル、介助する方のテクニック、使う道具、環境さえ整えばできることは増やせると思っています。
ポータブルトイレや、シャワーチェアーなど、個別に使うものはレンタルしていませんが、今では通販でも手軽に色々な介護用品が簡単に購入できるようになりました。
手元で止められるシャワーなんて、昔はなかった・・
ずいぶん便利になりました。
ここからはおまけ。
もしも福祉用具のレンタルや購入について知りたいときは、担当のケアマネジャーさんや福祉用具の専門相談員さんなどに聞いてみましょう。
では、また。
早くも挫折?いや、がんばるつもり。
皆さまこんにちは。
自分の母を在宅介護しています、まーもです。
2023年の幕開けとともに、こちらで介護についてのブログを始めようと思っていたのに・・・
もう、21日!
えっと。
明日やろうは馬鹿野郎という言葉があるように(ない?)
なんでも先送りにしてしまうこの悪い癖、何とかしたいんだけど。
ま、いいか。
とにかく、私が在宅介護を始めてから今までに経験したことをつらつらと書いていこうと思います。
今の日本では、介護している人を支える制度があまり充実していないように思います。少しずつ環境が良くなってきているのかなぁと思えることもあるのですが、まだまだ情報を知らないがゆえに困っている人もいるのではないかなぁと思っています。
なので、在宅で自分の家族を介護している人や身近にそういう方がいたら、少しでもこのブログが参考になればなぁと。
フルタイムで働きながら、在宅で母の介護、母と二人暮らしなので家のことも私がしないといけません。というわけで、先に言っておきます。
更新は不定期です!
前置きが長くなりましたが、ここからが本番です。
まず、紹介したいのが、防水シーツ。
こんな風に、ベッドマットの上に敷いて使っています。
介護ベッドはレンタルなので、マットレスを汚しちゃいけない場合は防水対策が必要です。
乾燥機にかけたり、電気毛布を使用する場合は耐熱温度にも注意してください。
私が住んでいるところは、冬場めちゃくちゃ寒くなるので湯たんぽや電気アンカを使う可能性があると思って、耐熱のものを購入しました。
あと、汚すたびに洗濯が面倒という方は、使い捨てのものもあります。
うちでは使い捨てのものは、敷いているとだんだん毛羽立ってきて、汚れていなくても使いづらくなるので、旅行の時以外は使いません。
在宅介護を始めたときに購入したシーツが、そろそろ経年劣化でところどころが薄くなってきました。そろそろ次のものを購入する時期かなぁと思っています。
では、また。